2016/05/26 07:11
大学受験まっただ中の冬休み、シャーペンの芯が無くなった俺は、
春に嫁に行ったねーちゃんの部屋の机を漁っていた。
ねーちゃんのシャーペンの芯はBだった。
「そういえば、旦那も濃い顔してたな」とか思いながら、
シャーペンの芯と、メモ代わりに使えそうなレポート用紙を
持ち出して、俺はまた勉強を始めた。
あれは夜中の2時頃だっただろうか、英語のリスニングの為に
予備校で売りつけられたぼったくりCDをデッキにセットし、
ねーちゃんの部屋から持ち出したレポート用紙を開く。

裕太(俺)へ
何だか気恥ずかしくて、あんたには何も言えずにお嫁に行くので、
いつかあんたが見付ければいいかと思って書いておきます。
小さい頃、泣き虫でお姉ちゃんの後ばかりついて来てた裕太。
学校の図工の時間に作った粘土の写真立てを私にくれた事
覚えてますか?ホントに嬉しくて大切にしようと思っていたのに、
彼氏にふられた時、中の写真と一緒に燃やしてしまってごめんなさい。
思春期に入って、あんまり家族と話もしなくなった裕太に、
大人になったんだなとうれしくもあり、寂しくもありました。
裕太は家では突っ張っているけれど、私は裕太が優しい子だと
知っています。
もう少し大人になったら、お姉ちゃんの気持ちもわかるようになるかな。
私がお嫁に行っても裕太は私の大切な弟です。辛い事、悲しい事が
あったら何でも相談してね。
お金の事以外ならきっと力になれると思います。
それじゃ、体に気を付けて。父さん母さんをよろしくね。

追伸:お前、何勝手にひとの机漁ってるの。

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ねーちゃん…。

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