2012/07/06 07:11
「雪国」
国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。
信号所に汽車が止まった・・・。

「雪国」~愛知弁
国境の長いトンネルを抜けると雪国であったがゃ。夜の底が白くなったんだて。
信号所に汽車が止まったがゃ。
向ねきの座席から娘が立って来て、島村の前のガラス窓を落としたんだわ。
雪の冷気が流れ込んだわ。
娘は窓いっぱいに乗り出して、遠くへがなるように、
「駅長さあん、駅長さあん」
明かりをさげてゆるっと雪を踏んでいりゃーた男は襟巻で鼻の上まで包み、
耳に帽子の毛皮を垂れていやーた。
みゃあそんな寒さかと島村は外を眺めると、鉄道の官舎らしいバラックが山裾に寒々と
散らばっとるだけで、雪の色はそこまで行かぬうちに闇に呑まれていやーた。
「駅長さん、私だがや、御機嫌よろしゅうござおるぎゃあ」
「ああ、葉子さんじゃねぇきゃ。お帰りかい。また寒くなったよ」

「雪国」~山口弁
国境そ長いトンネルを抜けると雪国であった。夜そ底が白くなった。
信号所に汽車が止まった。
向そばそ座席から娘が立って来て、島村そ前そガラス窓を落とした。雪そ冷気が流れ込んだ。
娘は窓いっぱいに乗り出して、遠くへたけるちゃうに、
「駅長ちゃあん、駅長ちゃあん」
明かりをちゃげてゆーに雪を踏んで来た男は襟巻で鼻そ上まで包み、耳に帽子そ毛皮を
垂れていた。
はーそんな寒ちゃかと島村は外を眺めると、鉄道そ官舎らしいバラックが山裾に寒々
と散らばっているだけで、
雪そ色はそこまで行かぬうちに闇に呑まれていた。
「駅長ちゃん、私です、御機嫌ちゃろしゅうあります」
「ああ、葉子ちゃんじゃないか。お帰りかい。また寒くなったちゃ」

「雪国」~志ん朝
国境の長いトンネルを抜けるってえーと雪国だったんですな、これが。
う~ん、なんか、こう夜の底が白くなったりなんかして。信号所に汽車が止まったんだ、え~?
向側の座席から娘さんが立って来て、島村の前のガラス窓を落としたとしねえ。
そこに雪の冷気が流れ込んだりなんかして。娘さんは窓いっぱいに乗り出して、
遠くへ叫ぶように、
「駅長さあん、駅長さあん」
そいでね、明かりをさげてゆっくり雪を踏んで来た男はてえっと襟巻で鼻の上まで包み、
耳に帽子の毛皮を垂れてたりなかして、こう・・いいもんですな。
もうそんな寒さかいと島村は外を眺めると、鉄道の官舎らしいバラックが山裾に寒々と
散らばっているだけで、雪の色はそこまで行かぬうちに闇に呑まれていたりなんかして。
「駅長さん、あたしです、御機嫌よろしゅうございます」
「ああ、葉子さんじゃないか。お帰りかい。ふ~んまた寒くなったよ」

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